トップページ > ニュース > 原水協通信 草の根2009年7月号

世界大会と来年春の核不拡散条約(NPT)再検討会議をめざして

あいちの平和行進、大きく成功

あいちの平和行進は、例年のように、愛友会、めいきん生協、みかわ市民生協、愛知作業所連絡会、うたごえ協議会などと、愛知県原水協に参加する諸団体が「あいち平和行進共同連絡会」を構成して取り組まれました。

取り組みの内容の位置づけとしては、①「核兵器廃絶」「生かそう憲法9条」の願いを一人でも多くの県民の思いに、②2010年NPT(核不拡散条約)再検討会議にむけての大きなアピール行動に、③だれでも、どこでも、気軽に参加できる平和行進に、④全自治体への要請・訪問の実現を、⑤未来を切り開く平和行進の位置づけで、若者が先頭に、などを重視しました。

12日間の到達は、36コース、行進距離362㎞、のべ参加人数6,420人、沿道募金374,707円、「アピール:核兵器のない世界を」の署名4,035筆、届けられた折り鶴は5万羽以上となり、核兵器廃絶の国内外の情勢の大きな変化のもと、大きく成功したのではないかと思います。

全体の基調は2つ。以下の通りです。

◎静岡からの引継ぎ場所である湖西西部公民館前広場で、高校生の手により私立桜丘高校(豊橋市)の「原爆の火」が分火(04年以来連続6回目)され、愛知の行進がスタートした。桜丘高校の原爆の火が一日目から初めて行進することになりましたが、高校生7人の手によるものだけにいっそう歴史的だと感じています。

◎米大統領オバマ氏の「核兵器を使用した唯一の核保有国として、米国には行動すべき道義的責任がある」との発言と国際的な核兵器廃絶をめざす情勢の変化をふまえ、極めて元気のある行進に。行進の中では、オバマ発言とともに、18連勝した原爆症認定訴訟、北朝鮮の核実験、米軍再編・基地強化の問題、小牧基地で狙われているブルーインパルスの展示飛行などの内容が各地で語られ、県民・市民にもアピールするものとなりました。

具体的には、以下の6点。

(1)「原爆の火」を幹線コースの先頭に掲げ大変注目されるものとなり、核兵器廃絶の大切さ・平和の尊さをアピールするものとなったこと。被爆者の皆さんには、節目々々でご挨拶、支援のお願いなどしていただきました。

(2)オバマ米大統領の発言が大きく影響し、連日語られた。同時に、被爆者の闘い、私たちの取り組みが、“発言させた”ことに確信をもち、2010年核不拡散条約(NPT)再検討会議をめざす取り組みをいっそう強めることを一体に呼びかけられるようにした。

(3)5月15日の大阪高裁、28日の東京高裁の判決が原爆症認定訴訟の解決への大きな力になっています。すべての原告の救済、大幅な認定基準の改定をめざす、行進となりました。5月31日には、被爆者の訴え、支援アピールの採択、「HOPE(希望)」の全員合唱など行い、6月2日~5日まで連日、厚労大臣あてにアピール文を送付しました。また、6月7日ピースアクションには、被爆者が登壇し、訴え、うたごえ、募金の訴えを行いました。被爆者支援募金55,339円が寄せられました。

(4)生まれた様々な成果

①自治体の対応にこれまでにない変化(a)ー挨拶、署名

 集会への参加・挨拶(常滑市長)、署名への賛同(豊橋市長・平和市長会議署名)、世界大会への支持・賛同(高浜市会議長)はこの間にないもの。また、愛西市では核兵器廃絶署名を、市長と市会議長のよびかけで議員全員に呼びかけ(07年以降実施)、今回は教育長を含め公職者が新たに3名加わり、計30人分の署名が行進団に託されました。

②自治体の対応にこれまでにない変化(b)ー被爆組写真

 岡崎市が今回事前に購入を決定し、すでに新しい図書館での展示を具体化中。安城市も5万円の予算を計上し、本格的な具体化が検討されている。引き続き、全自治体での原爆展開催へ努力が求められている。また、新たに6つの自治体へ行進中訪問し、通過自治体が54自治体(見込みを含め、87,1%)になりました。

③協力と共同のひろがり。9条、基地・安保反対の闘い、宗教者、「おにぎりの会」(中村区に集まる方でつくられたグループ)などと、様々な取り組みと闘いをすすめている方々にも一定の呼びかけを行うことができました。

④折り鶴運動。10万羽以上を目標に折り鶴プロジェクトを始め、行進の期間中だけで12万羽を大幅に越える折り鶴が行進団に託されました。

⑤新しいコースが誕生。県内通し行進者の奮闘で、東区コースが生まれ、35名が参加した。地域原水協づくりが検討されています。

⑥「世界青年のつどい・あいち実行委員会2009」の呼びかける青年学生のリレー行進が取り組まれ、募金隊、交通統制などに奮闘。

⑦原爆の火を12日間通しでつなぐことが実現。労山の方の支えで毎日火が灯され続けました。

(5)16名の県内通し行進者と生協リレー行進者が各コースを歩き、連日、奮闘されました。皆さんは、原爆の火を掲示、自治体要請、署名募金隊、ペナント棒や横断幕の掲示、実務的な応援など、歩くことを中心におきながらも、行進団を励まし支える様々な行動をされました。

(6)情勢を大きく反映し、参加数が増え、署名と募金も大きく前進しました。署名と募金は、地元実行委員会の事前準備の賜物。県内通し行進者の奮闘も大きかったです。

今回の平和行進は、これまでの共同の積み重ねのうえに、自治体への働きかけ、交流会の開催、全コースへのコース者とうたごえスタッフの配置、ニュースの毎日発行とHPへのアップ、県事業部の販売・財政の確保など進めてきましたが、まだまだ多くの課題があります。

たとえば、航空自衛隊高蔵寺弾薬庫の行進団への対応です。事前約束を破棄し、行進団の前に鐵の柵を用意し、かつ要請文書をまともに受け取らない事態が起きました。すぐその場で抗議し、受け取らせましたが、米軍再編強化・基地がいっそう強化されている表れとして絶対に軽視できません。

網の目行進は現在進行中のところもありますが、取り組みの成果を力にしながら、70万筆の愛知の署名目標の達成と全自治体での原爆展の開催をめざし、全力をあげていきたいと思います。    (県事務局)

東京高裁判決は、集団訴訟の集大成の判決! 国はなんと18連敗

麻生総理は、唯一の被爆国の首相として政治決断を!8月8日、9日までの解決を!全力で支援を!原告全員救済による集団訴訟の全面解決、認定制度の抜本改定を!

5月28日、東京高裁は被爆者勝利の判決を言い渡しました。これで、国は18連敗、上告も断念しました。与党は、勧告的意見表明を発表し、原告弁護団もこの意見を受け入れ、この方向での解決を目指しています。

東京高裁の判決は、4キロ5キロ地点の被爆の原告や120時間をこえる入市被爆者も認定し、肝機能障害や甲状腺機能障害の疾病も認定。さらに、被爆者援護法を「単なる社会保障制度ではなく、戦争遂行の主体である国の国家補償的措置」とするなど画期的な内容となっています。残念ながら12日後に入市した被爆者は認められませんでしたが、集団訴訟の集大成ともいうべき判決と評価できます。

被爆者は、東京高裁判決を契機に一気に全面解決を実現するため、2回厚労省前にテントを設置し、座り込みを行いました(5月26日~29日、6月9日~12日)。多くの国会議員が激励に訪れ、国厚労省へ全面解決を迫る大きな力となりました。

愛知では28日、29日を被団協東海ブロックの行動日とし、中村さん、森さん2名の原告をはじめ被爆者12名を含み24名が参加、1次、2次の座り込み行動にのべ31名が参加し、全国の行動に貢献しました。5月28日に行われた全国集会では、森さんが、自らの思いから、原告全員救済を訴えました。

河村官房長官は、8月6日、9日までに解決の方向性を示すとしています。

今がまさしく集団訴訟解決の山場です。被爆者には猶予がありません。既に60名以上の原告が亡くなっています。原告全員救済による集団訴訟解決、原爆症認定制度の抜本的改定を求める世論で国厚労省を追いつめましょう。

不十分な審査の方針改定(6/22)

6月22日、厚生労働省の被爆者医療分科会は、「積極認定」の対象に、慢性肝炎・肝硬変および甲状腺機能低下症を加えることを決めましたが、「放射線起因性が認められる」という条件がつけられています。

これまでも心筋梗塞や白内障も積極認定に含まれていましたが、この放射性起因性の条件があるため、認定が少なく、また遅れているという実態がありました。

昨年度の認定状況をみると、白内障・心筋梗塞は,答申件数101件に対して「認定」はわずかに44件,つまり数ばかりでなく認定率も50%を下回っており、肝炎・肝硬変、甲状腺機能低下症においても,これと同様の認定が行われる危惧が大きいと思われます。この条件の削除とこの2疾病の原告を直ちに認定することを被爆者は求めています。

<名古屋高裁 第9回弁論にお集りを!>

日時:7月15日(水)13:30~ (13時に裁判所西側歩道集合)

場所:名古屋高等裁判所大法廷

※弁論終了後、桜華会館において、愛友会、被団協東海北陸ブロック、支援ネットの三者による決起集会を開催します。次回弁論は、9月10日に予定しています。

草ノート

「もしもし、平和行進ってありますよね。歩きたいんですけど」と、突然連絡があった。

誰だろうって思い、聞いてみると、知多の市会議員の息子だという。一度、会えるといいなと思い聞くと、友人と2人で歩くということと常滑コースに来るつもりだという。それなら、そこでよく相談しようということになった。

結局、彼はその日は来られず、「岐阜から参加する」とお母さんは言う。本当に歩くのかなと思いつつ、そうなったら力にならないといけないと思いつつ、愛知の行進の忙しさの中で、失念していた。

日本原水協の事務局から歩いていることを知らされ、「え、本当か?」と思いつつ、真っ先に思ったのは、金銭面だ。

しばらくして、お母さんと本人(中平猛君)に連絡をとると、2点わかった。①お金は余り持たずに参加していること、②金銭面は、全国通しの2人(矢部氏と松本氏)が全面バックアップしていることなど。うれしい反面、このまま広島まで歩く決意をしている2人を愛知としても、サポートしないといけないという責任も感じた。

さっそく、県実行委員会で事情を話すと、2人に対し拍手が起こり、3万円ほどの宿泊支援募金が集まった。原水協でも補填し、青年組織である民青同盟からも一定の募金をいただき、京都・奈良の引継ぎ場所に6月26日出向いた。

全国の2人と共に、真っ黒に日焼けした2人を見て握手し、「よし、さらに支援を」と思った。愛知は、多くの青年が歩くだけに、飛び入りを迎え入れる度量があるかもしれない。広島・長崎で出会う日を楽しみにしながら、彼らの奮闘に乾杯!(Y・S)