トップページ > ニュース > 原水協通信 草の根2009年9月号

2010年NPTへ 被爆国から大きなうねりを

原水爆禁止2009年世界大会を開催

歴史の転換点に立った原水爆禁止2009年世界大会

原水爆禁止2009年世界大会は、「核兵器のない平和で公正な世界を」を大会テーマに8月3日から9日まで広島、長崎で開催されました。

大会には、24カ国73人の海外政府代表・海外代表(40各国団体、5国際/地域団体のNGO代表・個人)とともに、国際会議250人、6日の世界大会・広島2,000人、7日世界大会・長崎の初日7,000人、9日最終日7,800人が参加し、核兵器全面禁止・廃絶について交流し連帯を強めました。

今、広島と長崎の原爆投下以来続いた核兵器によって脅される時代を終わらせ、新しい時代の扉が開かれようとしています。今年の原水爆禁止世界大会はまさに歴史の転換点に立って開催されました。世界大会長崎の閉会総会には7,800人が参加し、元気と熱気と感動にあふれました。来年5月の核不拡散条約再検討会議に向け、「核兵器のない世界を」の署名運動などで草の根のうねりをつくりだし、核兵器も戦争もない、平和で公正な世界に向かう時代を切り開こうと誓い合いました。

私は8月2日神戸で開かれた世界大会科学者集会から長崎の閉会総会まで通して参加しました。この中で、オバマ米大統領の「核兵器のない世界の平和と安全を追求する」ことを実行させ、核兵器のない世界を実現する上で、以下のように、「核抑止力」論を克服する日本の運動の役割がきわめて重要であることが明らかになり、大会の「宣言」と「呼びかけ」に盛りこまれました。

オバマ大統領が「核兵器を使った唯一の国として行動する道義的責任がある」と述べたことは被爆地でも歓迎されています。しかし、アメリカでは、オバマ大統領の言動に抵抗する勢力も根強く、またオバマ大統領自身も「核抑止力」論と「拡大抑止」論にとらわれています。「核抑止力」論、すなわち核兵器によって平和が維持できるとする考えや、核兵器で守ってもらうという「核の傘」の考えは、核兵器のない世界の具体化に大きな障害になります。「核抑止力」論は核兵器使用の可能性を前提にしています。アメリカが「核抑止力」論から抜け出すためには、被爆者の証言や原爆展などによってアメリカ国民に被爆の実相を伝え、核兵器は決して使用してはならない「道義的責任」の意味を深く理解してもらわなければなりません。

「拡大抑止」論は「核の傘」として、日本と深くかかわっています。日本では、核兵器をつくらず、持たず、持ち込ませずの非核三原則が国是とされてきました。ところが、「核の傘」に基づいて「核密約」が結ばれ、「持ち込ませず」は有名無実にされました。日本政府はオバマ大統領に「核の傘」の継続を求め、核兵器のない世界に向かおうとする足を引張っています。「核の傘」からきっぱりと抜け出し、非核三原則と平和憲法の基本原則をきっちり守る日本政府の実現が、核兵器のない世界をつくるために必要であると確認されました。(県原水協理事長・澤田昭二)

世界大会に寄せられた感想

※県事務局に寄せられた感想をご紹介します。

○7,000人ほどの方達が日本各地、世界各国から参加していて、その数と熱意に圧倒された。(労組代表、T・H)

○オバマ米大統領の発言は、64年掛かって、やっと被爆者の方々、親族らの願いが、運動をとおしてうごかした成果だと思います。これを実現させるため、もっともっとがんばる、今ががんばりどきだと力をもらいました。憲法9条25条は、車の両輪。ともに生かしていく取り組みが必要と思った。いい話をありがとうございました。(労組代表、M・T)

○ 初めて参加して、改めて戦争はいやと思います。次の世代の人たちのためにも苦しい目にあわせたくないという思いで自分のできるところで、運動をしていきたいと決意しました。(政党代表、S・M)

○瀬戸の平和の取り組みは、全国でもあまり例がないようで、分科会で発言したら、質問が相次ぎ、資料もすぐになくなった。自分たちはマンネリでたいしたことないと思っているが、長年の積み重ねてきたことに自信をもって良いと思う。(新婦人代表、M・S)

○ 9日、世界大会閉会総会後、県高校生平和ゼミナールは鉄橋にてナガサキデー宣伝署名活動に参加しました。

*「宣伝では『30円しかないけど…』とカンパをいただいた。そのカンパで、心がとても温かくなり、平和活動を続けてきて良かったと思った」(高1男)

*「緊張したけど、地元の中高生も署名してくれて対話も弾んだ」(中2女)

*「私たちは、被爆者の話を聞ける最後の世代。被爆体験を継承したい」(中3女)

原告全員救済勝ち取り、「確認書」交わす

訴訟の一括解決、被爆の実相に見合った認定行政への転換に道筋をつけた

被爆64年の8月6日、広島。全国各地で6年余りにわたって闘われてきた原爆症認定集団訴訟が、政府から「原告全員救済」を勝ち取って、ひとまず決着しました。同日午前、市内のホテルで、政府を代表して麻生太郎首相、原告側を代表して日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)代表委員・坪井直、同事務局長・田中熙巳の両氏が「原爆症認定集団訴訟の終結に関する基本方針に係る確認書」(以下)に署名しました。調印には政府側から舛添要一厚生労働相が立ち会いました。

日本被団協、全国原告団、全国弁護団連絡会の3者は、「『原爆症認定集団訴訟の終結に関する基本方針に係る確認書』の調印を終えて」という声明を発表しました。

声明は、「今回の確認書の調印により、訴訟の早期一括解決、被爆実態に見合った認定行政への転換に道筋をつけることができました」と総括。オバマ米大統領のプラハ演説にも触れながら、「私たちもこの集団訴訟の成果を、核兵器の廃絶に向けた大切な財産としたいと考えています」「今回の成果は私たち原告団だけのものではなく、現在生存している23万余の全国の被爆者に共通のものであり、核兵器なき世界を求めて連帯してたたかっている全国の人びと、世界の人びとが共に喜び合えるものと確信します」と述べています。同時に、「しかし、まだ解決しなくてはならない多くの課題が残されています。私たちはそれらを解決するため、みなさんとともに力を尽くすものです。今後ともご支援をよろしくお願いします」と訴えています。

原爆症認定集団訴訟の終結に関する基本方針に係る確認書
1 1審判決を尊重し、1審で勝訴した原告については控訴せず当該判決を確定させ
る。熊本地裁判決(8月3日判決)について控訴しない。このような状況変化を踏
まえ、1審で勝訴した原告に係る控訴を取り下げる。
2 係争中の原告については1審判決を待つ。
3 議員立法により基金を設け、原告に係る問題の解決のために活用する。
4 厚生労働大臣と被団協・原告団・弁護団は、定期協議の場を設け、今後、訴訟の
場で争う必要のないよう、この定期協議の場を通じて解決を図る。
5 原告団はこれをもって集団訴訟を終結させる。

以上、確認する。        平成21年8月6日

                 日本原水爆被害者団体協議会
                 代表委員           坪井 直
                 事務局長           田中熙巳
                 内閣総理大臣・自由民主党総裁 麻生太郎

愛知県原水協主催 「署名推進のための学習交流会」

 と き 10月24日(土)14:00-16:30
 ところ 平和・友好センター愛知民主会館2階会議室

  ☆内容:活動の交流をメインに、元気の出る企画に。
 基調報告(30分)、経験を団体(愛労連・新婦人・生協など)と地域(瀬戸
 ・豊田など)に依頼し、報告をいただく予定。

   ※同日、11:30-12:30の時間帯で高校生平和ゼミナールと県平和委員会青年学
 生部、被爆者のみなさんと、中区栄マルエイスカイル前で宣伝を行います。

草ノート

私は製造業の会社に働いていましたが、不況の影響で5月から週休4日となりました。体が空いているなら、力を貸して欲しいと云われ、まだ平和行進でいっていない地域もあり、県原水協の事務局を手伝うようになりました。

平和行進に5日間参加して、各自治体の取り組み、姿勢にはいろいろあるんだなあと思いました。常滑市、岩倉市、北名古屋は、市長や議長が行進団を手厚く迎えてくれるのに対し、名古屋市は行進に必要な車に対しても駐車限定し、非協力的な対応。市民の一人として、もっと協力してくれる名古屋市にしていく必要性を感じました。

それにしても、全国通し行進者の矢部さんはすごい人。3ヶ月も有給休暇をとり、あの暑い中、オバマのマスクを掲げ続けるなんて。JMIUの支部の委員長もされており、同じ労組の組合員として勇気をもらいました。

平和行進の次は、原爆症認定集団訴訟の署名行動、裁判傍聴、厚労省への要請行動にも参加し、「一日でも早く原告全員の救済を」と訴える被爆者の話を聞き、ともに行動しました。原水爆禁止世界大会にも県事業部として参加。今年の世界大会は、飛び入りの青年も含め、若い人が多かったように思い、「核兵器のない世界を」の運動の広がりを実感しました。飛行場に向かうバスの中で、「地域で運動を広げていきたい。来年ニューヨークへ行きたい」との感想を聞きながら、自分もその思いを強くしました。

この夏の経験を生かし、来年のNPT会議に向けて、地域、職場、労働組合で核兵器廃絶の声をさらに広げていきたい。    (A・K)