トップページ > ニュース > 原水協通信 草の根2012年1月号

〝NPT体制〟から〝核兵器禁止条約体制〟へ移行させよう!

新年のごあいさつ

2012年新春のご挨拶にかえて

沢田昭二

新年おめでとうございます。
昨年は「核兵器全面禁止のアピール」国際署名運動を一斉に開始しました。一方、東電の福島第一原発の事故で広範な人々が被曝し、メルトダウンした濃縮ウランの状態はいまなおつかめず、避難した人々は今後何十年も帰れない状況です。
「核兵器全面禁止のアピール」署名運動を通して、草の根と結びついた日本の原水爆禁止運動と国連との繋がりがこれまで以上に緊密になりました。10月初旬国連に届けられた署名は国連本部のロビーに展示され、デュアルテ軍縮担当上級代表は国連総会第一委員会(軍縮問題)の演説で原水協を紹介し、いまや軍縮の民主化の時代が到来したと語りました。
今年は2015年核不拡散条約(NPT)再検討会議の準備会議が始まる年です。原発事故や核兵器によって放射線に脅かされることのない地球を実現する上でも、NPT体制から核兵器禁止条約の体制へと移行させることが今後の平和運動の中心課題となってきました。
NPTは、米英露などが核兵器の独占を狙って1970年に発効しました。NPTには (1)核軍縮、(2)核不拡散、(3)原子力平和利用の3本柱があると言われます。しかし、NPTは特定国の核兵器を認める不平等条約です。不平等性緩和のために、未完成な核エネルギー利用を「平和利用」と称して核兵器国が非核国に濃縮ウランを提供して原発をつくらせ、5年ごとの再検討会議で核不拡散をチェックしていました。1995年のNPT再検討会議で条約の無期限延長と引き換えに、核軍縮実行のチェックも再検討会議の議題としました。核兵器廃絶の世界世論を背景に、2000年の再検討会議では核兵器廃絶の明確な約束をさせました。2010年の再検討会議では、核兵器禁止条約の交渉開始の重要性が確認されました。草の根の世界世論が、不平等条約という欠陥を補って、NPTを「核脅迫政治」の時代を終らせる道具に変えています。
昨年の国連総会でも、日本が棄権している核兵器廃絶条約の交渉開始を求めるマレーシア提案に中国や北朝鮮は賛成しています。核兵器禁止条約の交渉が始まれば、中国も北朝鮮も参加するので「核の傘」とか海兵隊が要るとは言えなくなるでしょう。海兵隊はグアム移転ではなく解散させましょう。米軍基地がなくなれば、まさに日本国憲法が展望したアジアと世界の平和に向って前進するでしょう。今年は「核兵器全面禁止アピール」でこうしたことを訴えていきたいと思います。



廃絶を求める私たちは99%だ!

高橋信(愛知県平和委員会理事長)

明けましておめでとうございます。
昨年は、13年県原水協事務局長を務めた佐竹さんが、日本原水協事務局次長に急遽抜擢され、誰しもびっくりしましたが、嶺村新事務局長が見事にバトンを引き継ぎ、“振りかざすべく髪”をしっかりとヘヤーバンドで留め、日夜奮闘されています。隣部屋で活動する県平和委員会スタッフ一同、その姿に大きな力をもらっています。同時に嶺村さんの健康・体調が心配です。ご健康と節制・節酒に十分留意されますよう、隣部屋のよしみとして僭越ですが、健康チェックマンの役割も果たさせていただきます。
さて、去る11月1日、森敏夫さん、山田初江さん、高井ツタヱさんのお三方が、原爆症認定を求め名古屋地裁に提訴されました。森さんは2度目の提訴です。第一次訴訟の敗訴で打ち砕かれそうになった気持ちを押しのけての提訴にちがいありません。その勇気に感動しました。また、山田さん、高井さんは、提訴して原告になるというだけで、普通は「尻込み」しがちですが、ご高齢を押して提訴されました。お三方の「もう被爆者を出してはいけない」というお気持ちと被爆者援護を怠ってきた国への怒りが、提訴への決断を迫ったものと拝察します。私たちは全力をあげてともにたたかいます。毎回、96席の大法廷を満席にしましょう。裁判で国を裁くことは、核兵器廃絶の課題としっかりと結びついています。反核平和を求める私たちは、99パーセントです。「小さな火花も広野を焼きつくす。だから誰もが小さな火花になるべきだ。そうすれば人間の未来に希望が持てるだろう」(井上ひさし)



新しい原爆症裁判の提訴について

樽井 直樹(原爆症認定訴訟愛知弁護団事務局長)


2011年11月1日、広島・長崎の原爆被爆者3名の方が、自分の病気が原爆のせいだと認めて欲しいと、原爆症認定申請を却下した厚生労働大臣の処分の取り消しを求める裁判を名古屋地方裁判所に提起しました。
原爆症認定をめぐっては2003年から全国17か所で306名の被爆者が提起した集団訴訟がありました。集団訴訟では、2011年12月21日の大阪地裁判決(第3次)まで30の判決が出されましたが、1つを除いて厚生労働省の原爆症認定実務を厳しく批判し、多くの原告を原爆症と認めてきました。この結果を受けて、2008年4月に、厚労省はそれまでの原爆症認定基準を廃止して「新しい審査の方針」を策定し、その結果原爆症と認められる被爆者が大幅に増加しました。また、2009年8月には内閣総理大臣と日本被団協との間で集団訴訟の終結に向けた確認書が交わされ、国は一審判決が原爆症と認めた結果を尊重して控訴しないこと、被爆者が裁判に訴えることのないように定期協議を行うことなどを合意しました。
ところが、原爆症認定の実態には大きな問題が残されています。もともと「新しい審査の方針」自体が、原爆症と積極的に認定する被爆者を線引きしたり、認められる病気を限定したりする問題をもっていました。それに加え、「新しい審査の方針」の元でも厚労省は、がん以外の病気は積極的に認定しているとは到底いえず、また被爆者に起こった様々な状況を総合的に判断するということも行われませんでした。
このような状況を打開するために、新しく裁判を起こさざるを得なくなったのです(同様の裁判は大阪地裁、広島地裁、熊本地裁でも提起されています)。 このような裁判を起こさなければならなかった背景には、集団訴訟で国が主張していた「被爆者はほとんど被曝しておらず、健康に影響を受けることはない」という点について、裁判所から厳しく批判され、認められなかったにもかかわらず、国がこのような主張について全く反省をしていないことにあります。これは、国が、集団訴訟が明らかにした原爆被爆者の残留放射線や内部被曝の影響が無視できないという点から目をそらしてきた態度を改めていないことを意味しています。
福島原発事故をきっかけに、内部被曝の恐ろしさが注目を集めています。この点に関連して、12月21日の大阪地裁判決が、「誘導放射化物質及び放射線降下物を体内に取り込んだことによる内部被曝の可能性がないかどうかを十分に考慮する必要がある」、「内部被曝による身体への影響には、一時的な外部被曝とは異なる性質が有り得ることを念頭に置く必要がある」と判断していることはきわめて重要です。内部被曝の危険性を国に直視させることは、今後福島での被曝者を救済する上でも重要な課題であり、新しい原爆症裁判ではそのことも念頭に置きながら闘いを進めていく決意です。



愛知県原水協 2011年の軌跡

1月 元旦の署名行動で121筆

◆県原水協恒例の元旦行動を熱田神宮東門前で行いました。この行動には、新婦人、高校生平和ゼミナール、名古屋市職労、平和委員会、年金者組合、中原水協、日本共産党、反核医師の会などから25名が参加され、核兵器廃絶署名121筆が参拝者から寄せられました。

◆1月9日、反核平和新春のつどいを民主会館にて開催。100人を超える参加となりました。1部の講演では、「韓国現代史と憲法9条」をテーマにした康宗憲(カンジョンホン)氏の講演。2部の文化企画は、子どもたちを含む約20人の合唱団で「ぞうれっしゃよはしれ」や、参加者と一緒に「いのちをかけて」など演奏しました。


2月 定期総会で新署名の意思統一

◆2月13日、県原水協は2011年度定期総会を開催しました。総会には、13の加盟団体と16の地域原水協、4つの協力団体の方も含め、49人の参加がありました。総会は、新しい署名「核兵器全面禁止のアピール」の意義を学び、推進方向を決めることを中心議題として行いました。

3月 3.1ビキニ行動で奮闘

◆3.1ビキニデー行動に愛知からは、2月28日50人、3月1日96人、2月27日富士基地行動9人、国際交流フォーラムに6人が参加しました。若者の参加が21人(20 %)となりました。愛知の代表団はどの分科会でも、討論の先頭にたってビキニデー成功に大きく貢献しました。


4月 高校生の署名活動注目集める

◆4月17日、愛知県高校生平和ゼミナールが栄の噴水前で、2011年度初の署名行動を行いました。当日は、8名がそれぞれの学校の制服を着て集合。初めてのメンバーも含め、2人一組になり、署名板とピースメッセージを書く用紙を手に、親子連れや高校生、おとなにも次々と声をかけました。「高校生でやってるの?がんばってね。」と応じてくれる人もたくさんいました。1時間余の行動で121筆の署名を集めました。


5月 被爆者支援ネット総会開く

◆5月14日、被爆者支援ネット総会が、名古屋市総合社会福祉会館で開催されました。支援ネットの今後の活動について話し合いました。認定訴訟支援、被爆の実相を伝える聞き録り活動、地域で被爆者をサポートする等を通じて支援ネットの組織のあり方を討議しました。また、広範な市民に訴える原爆展、被爆者を励ます集いの開催等も討議しました。

6月 あいち平和行進に6千人参加

◆あいち平和行進(幹線コース)は、5月31日から6月11日まで12日間で取り組まれました。12日間の到達は、38コース、行進距離368.3㎞、のべ参加人数6,015人、沿道募金354,621円、「核兵器全面禁止のアピール」2,907筆、届けられた折り鶴は8万羽以上でした。

◆佐竹前事務局長の日本原水協事務局次長就任に伴い、30日の理事会で新事務局長に嶺村君代が就任しました。


7月 世界大会に向けて結団式

◆7月26日原水爆禁止世界大会への あいち代表団結団式が行われました。「核兵器廃絶運動の今日的な課題と福島原発の現状と私たちの今後 」と言うテーマで沢田昭二理事長が講演しました。


8月 世界大会に愛知から2百人余

◆8月3日から9日、原水爆禁止2011年世界大会が広島・長崎で開催されました。愛知からは8歳から85歳まで、のべ246人が参加し、そのうち35歳以下が昨年以上の48・8%。初参加の人が多く『初めて被爆体験を聞きショックだった』とか、『もっと平和について知らなければと思った』など新鮮な体験や感動が感想文からが伝わりました。

◆世界大会後、各地で海外代表も迎えて報告会や交流会が開催されました。 8月11日は、名古屋市女性会館ホールにて「2011年国際交流あいち平和女性のつどい」が開催され、80名余が参加しました。 8月12日、豊橋では恒例の「反核・平和草の根国際交流のつどい」が開かれ、ジョセフ・ガーソンさんが参加。ガーソンさんは、豊橋駅前で署名にも立ち約1時間の行動で103筆が集まり、マスコミ各社も報道しました。

◆8月28日に平和委員会青年学生部で聞き録りプロジェクト(ききプロ)が行われ16名が参加しました。胎児性被爆についての体験の話を聞き、核兵器がどれだけ広範に、長期間に渡って人間の「生」に影響を与えているのかということをあらためて考えさせられる機会となりました。


9月 嶺村事務局長が韓国で交流

◆9月20日~23日、嶺村事務局長が日本原水協互助会の韓国ツアーに参加しました。北朝鮮に一番近い江華島の食堂で平和運動家や地域の人達と交流し、肩を組んで「原爆許すまじ」や「ありらん」を熱唱するなど、交流を深めてきました。

10月 国連要請行動、被爆者行脚

◆10月3日~7日にかけて、NYの国連要請行動に愛知県原水協から天久奈津美さんが参加しました。各国政府の国連代表部に働きかけに出かけ、署名を渡すと「これはコピーか」と聞かれ「いえ、実物です」と答えると、どこでもおどろかれ、大切に扱うといって受け取られたという事でした。


◆10月18日~11月7日まで、愛友会による被爆者行脚が取り組まれました。自治体によって被爆行政に違いがあったり、国の対応に怒りを強くしたりしながら県下の全自治体への訪問が行われました。


11月 愛知の被爆者3名が提訴

◆愛知の被爆者3名が原爆症認定申請却下処分の取り消しを求めて、11月1日裁判を起こしました。森敏夫さん・山田初江さん・高井ツタヱさんです。

◆11月8日、平和委員会・非核の政府を求める会・安保破棄実行委員会とともに、名古屋市、愛知県に対して「非核平和の願いを実現する要請行動」を行いました。

◆11月23日、ウイルあいちで、あいち被爆者支援ネット主催の「広島・長崎と福島原爆症認定集団訴訟の到達点から福島原発事故を考えるシンポジウム」が開催されました。


12月 年の瀬まで大奮闘

◆12月9日、今年最後の69行動は寒風吹きすさぶ中、被爆者と共に30人で実施。「世界から核兵器をなくし、ふたたび被爆者をつくらない」熱い思いを栄で訴えました。恒例のちひろカレンダーを県下隅々に広げ、年末まで大奮闘!核廃絶の思いを込めて過去最高の地域も。

核兵器廃絶・非核平和の日本へ大きなうねりを!

2/28-3/1ビキニデー集会に行こう

2012年3・1ビキニデー・愛知県代表団参加要綱

1.参加日程(2日間・3日間コース)
 今回の3・1ビキニデーは、2月29日(水)に日本原水協全国集会(静岡市)、3月1日(木)に3・1ビキニデー集会(焼津市)となりました。
 こうした日程から、県原水協は、①28日に富士基地調査行動を行う、②29日(水)1日(木)2日間コースを基本とし、大型バスで参加します。③以上をふまえ2日間、3日間の2つのコースを設定することになりました。2日間コースは、2月29日・3月1日、3日間コースは、28日富士基地調査行動・2月29日・3月1日という日程となります。

2月28日(火)
  8:30         愛知県代表団・一般代表 マイクロバス
        ダイエー金山店南側集合
        (目印「愛知県原水協」のぼり旗)
 11:30~12:30   JR静岡駅南口 昼食
 14:30~17:30  3・1ビキニデー国際交流フォーラム
                会場:静岡グランシップ・会議ホール
        ※終了後、各自移動。
 13:00~18:00  富士基地調査行動
 19:00         BAY HOTEL 入船館 着 夕食


2月29日(水)
■28日宿泊者の場合
 7:00        起床・朝食
 8:00     ホテルを出発 ※基本はフリータイム。
        要望があれば企画を検討。
 13:00~15:00  2012年3・1ビキニデー日本原水協全国集会
        :全体集会
                会場:静岡グランシップ・中ホール
 16:00~19:00   2012年3・1ビキニデー日本原水協全国集会
        :分科会
        会場:静岡グランシップ内
           グランシップ会議室(8会場)
 19:15          静岡グランシップ前に集合 
                会議終了後、大型バスとマイクロバスで移動。
 20:OO      BAY HOTEL 入船館 着
 20:10          夕食&代表団の打ち合わせ



■2日間(2月29日・3月1日)大型バスコースの場合
  8:30         愛知県代表団・一般代表 貸切大型バス
        ダイエー金山店南側集合
        (目印「愛知県原水協」のぼり旗)
 11:30~12:30   JR静岡駅南口 昼食
 13:00~15:00  2012年3・1ビキニデー日本原水協全国集会
                <28日からのコースと合流>

3月 1日(木)
        *墓参行進に参加される方は履き物は運動靴など
         足に負担がかからないように。行進は寒いため
         暖かい服装に。雨具は必需品です。
 7:00        起床・朝食
 8:30     ホテルを大型バスで出発
 9:30         JR焼津駅南口集合・行進出発 献花墓参行進
                ※駅前で足の悪い人以外は下車します。
 10:00~      故久保山愛吉氏・墓前祭 会場ー弘徳院境内
        墓前祭後、貸切大型バスで移動
        ※いつものコンビニで待機。 
 12:00~12:50   代表団交流会 会場:焼津市文化センター内
        集会会場に到着次第、弁当を受け取り、交流会場
        (第一・第二会議室)へ。昼食と交流タイム。
 13:00~15:30  被災58年2012年3・1ビキニデー集会
        会場:焼津市文化センター・大ホール
 16:00     駐車場に集合・出発
 16:15~17:00  焼津さかなセンター「おみやげタイム」
 19:00     ダイエー金山店南側着

2.参加の費用
 2日間コース32,300円 3日間コース41,300円

3.締切
   第1次締切:1月31日(火)
  第2次締切:2月12日(日)
  最終締切 :2月19日(日)



県原水協2012年定期総会のご案内

と き 2月19日(日)午前10時~午後4時頃
ところ 平和・友好センター 愛知民主会館2階
内 容 この一年の特徴は条約によって核兵器のない世界を実現するという流れが大きくなったことであり、それを作りだしたのは、私たちの日々の署名活動や、被爆者を先頭に奮闘した結果でもあります。この総会では日本原水協高草木代表理事から、世界のホットな情勢の講演を予定してます。核兵器廃絶・裁判勝利を含めた被爆者支援活動の前進・県下自治体の非核平和施策の発展など2012年度の運動方針を決定します。