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2021年11月

「原爆、忘れまじ」復刻版プロジェクト

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「原爆、忘れまじ」とは…

1984年(昭和59年)、被爆40周年を迎えるにあたって、愛友会の婦人部の女性たちが、これまであまり語ることがなかった会員の女性たちの被爆体験を集めた冊子を発行しました。この冊子こそが『原爆、忘れまじ』です。

 

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質素な製本の飾り気のない冊子ですが、発行するまでの苦労は大きかったようです。愛知県に散らばる女性(多くは当時もう50歳代以上)の家を一軒一軒訪ね、今まで誰にも話せなかった被爆の辛い体験やその後の暮らし(皆何らかの事情で故郷を離れています)を語り残してもらうことを依頼して作られました。

 

冊子はその後7年間発行され、そのダイジェスト版は数ヶ国語に翻訳され、世界中の人々に届けられましたが、その主体は被爆者自身でした。「自分たちの声を世界に届けたい」という思いが強かったのでしょう。

 

30数年経った現在、声を集めた女性も声を残した女性達もそのほとんどの方が亡くなり、この冊子はほぼ散逸して残されていません。残された完全なセットはわずか2セット(7冊×2 14冊)のみとなっています。

 

■復刻版プロジェクト■

 

原爆を積んだ爆撃機がテニアン島の基地から出撃したとき、広島・長崎には多くの子どもやお年寄り、女性など「非戦闘員」が肩を寄せ合い、懸命に生き暮らしていました。そのため、広島・長崎で被爆した市民の多くは「非戦闘員」であった人々、つまり子どもや女性たちでした。

その生活の場で原爆を体験した多くの女性たちの証言が『原爆、忘れまじ』には記録され残されています。私たちの活動の信念である「二度と被爆者を生まない」ためには、こうした歴史を後世に伝承し、同じ誤ちが起きないようにしていく必要があると考えています。

そのため、被爆体験が記された貴重な冊子である『原爆、忘れまじ』の復刻版を作りたいと考え、立ち上がったのが今回のプロジェクトです。

このプロジェクトを遂行するにあたり4つの目的を掲げています。

 

≪目的≫

1.『原爆、忘れまじ』第1集〜第7集を元に近い形で復刻する

2.本文をテキスト化し、今集められる写真などの関連資料なども出来る限り収集する

3.幅広い層、特に若い世代に呼びかけて復刻版編集委員会を立ち上げ、収集した資料などを編集して新たな解説冊子を作成する

4.7冊の復刻版と解説冊子を箱に入れた合本として発行する

 

復刻して残すことはもちろん大きな目的ですが、最も大きな目的は、多くの方々の手に冊子が渡り、その内容が語り継がれていくことだと考えています。しかし、この目的を果たすのに立ち塞がる大きな壁の一つはやはり「資金」です。

私たちも、資金集めに最善を尽くしていますが、動ける担い手の高齢化など様々な限界があるため、ぜひとも皆様にもご協力いただきたいと考えました。不躾なお願いであることは承知の上ですが、私たちの力だけではどうしても足りないため、ぜひともご支援をよろしくお願いいたします。

 

復刻版作成費用と予約購入をクラウドファンディングで行っています。

公開URL:https://readyfor.jp/projects/74466

 

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2021/11/28   愛知県原水協事務局

原水協通信 草の根2021年11月号

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2021/11/07 原水協通信 - 草の根   愛知県原水協事務局